前鋸筋は肩甲骨の安定性のためには重要な筋肉で臨床では問題になることも多いです。
トリガーポイントの形成される好発部位はTh6の高さ付近で形成されると言われております。
臨床上でもそのあたりに形成されていることも多いです。
関連痛領域は肩甲骨の内側縁や側胸部、また前腕尺側に波及していることがあります。
患部の関節を動かして痛みが再現されるというより呼吸時に痛みが出ることも多いです。
※この領域は関連痛ではなく内科的疾患からも来ることがあるので鑑別や専門医との連携が重要になります。また刺鍼も気胸のリスクもあるため刺鍼方向は絶対気をつけてしなければいけません。
刺鍼法
- 前鋸筋の触診から始めます
- 前鋸筋は肩甲骨外転位から上司の前方への突き出し動作を行い収縮を感じます
- 肩甲骨の下角から外側に行くと第6肋骨の高さに当たるので前鋸筋の硬結を探ります
- 筋の走行に対し90°で切るように触察します
- 索状の硬結が見つかれば軽く押圧をして関連痛領域に痛みが再現できるか確認します
- 硬結が確認できれば刺鍼を行います
- 肋骨の走行に対し直角になるように水平刺に近い角度で刺鍼します
- 関連痛領域に得気があれば刺鍼はいいと思います
鍼灸師、柔道整復師の陣内由彦です。
セイリン、伊藤超短波公式セミナー講師
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